コラボレーション

長崎ランタンフェスティバル×Feel Lab 12

悩みました。相当悩みました。

 

雅叙園さんからいただいたテーマは、

長崎ランタンフェスティバルさんの空間演出。

 

 

私は実際長崎の祭りをみたことがなく、

送って頂いた写真を見ると、まぁとにかく明るい!

 

そして光源がきらきらと見えている。

 

誤解のないよう言っておきますが

長崎産のランタン表現が良くないということでは

決してありません。

 

ただ、私は暗がりを表現する作家です。

コラボレーションということは、ただご一緒する(足し算)ではダメ、

ご一緒させていただく何かしらの意味(掛け算)でなければ、、

 

 

これは私の師匠からたたき込まれた考え方です。

 

 

 

明るいランタンの灯りと

私の灯りとをどのように融合させるべきか・・・・・・・・・本当に悩みました。

 

 

がぉーっと吠えたくなる心境?でした笑

 

 

 まずは、工房に暗がりを作って実験。

 これしかありません。

 

ランタンは設営時にしかお目に掛かれないため

妄想+実験

 

思い至ったのは、背景をどう使うか、ということ。

頂いているスペースは2m×3mほどの狭小空間。

 

背景を使うと言っても、壁です。

 

ここは、これしかありません。

私の得意な(好きな)影武者!

 

今回用に制作した秘密兵器?

影を動かす投影機(自作)

 

 

と、影の元。長崎くんちをデザインしたもの

 

 

こんな動きをします。

 

 動くくんち×影

 

 

もう一つ。

獅子がズームアップする動き。

 

獅子のズーム

 

 ※獅子はスペースの都合で本番はカットしました

 

 

 

 

これを背景に、ランタンを演出することに決めました。

ランタンの灯りはギリギリまで落とします。

 

灯りのテーマは以下のように

妄想しました。

 

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疲れたランタン。

 

いつも煌々と点灯するのも疲れるんだよ。

今日も祭りの仕事を終え岐路につくランタン。

人目から遠ざかるころ、次第に灯りを落としていく。

 

自分だけの時間。

 

灯りが消えようとした瞬間、くんちが追いかけてきて

声をかける。

 

 

空には月が出ているよ。

 

今日もよく光ったね。

 

お疲れ様。

 

 

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こんな架空のストーリーを考えて

灯りを作っていきました。

 

 

 

完成した灯りがこちら。

 

 

ランタン内にあった10個ほどの電球を外し、

ちょうどよい光源をひとつだけ仕込みました。

 

 

思った以上にいい感じに光りました。嬉しい。。

 

実験動画のように、くんちが動いて追いかけてきます。

 

 

祭りを眺めるバイプレイヤー達

 

 

と、その仲間たち

 

フェスを盛り上げるキャンパーたち

 

 見守る番人?

 

お祭り看板 オリジナル書体にて

 

 

 

悩んで作り上げたコンセプトでしたが

途中からとても楽しく制作が進みました。

 

お祭りですから!楽しんで作らないと! と思いながら作った分

あかりからもそんな雰囲気が出ているかもしれません。

(出ている良いな、と思います)

 

 

内覧会では、長崎市の役所の方々もとても喜んでくださって

とても有意義な合作となりました。

 

長崎には実際にくたびれてお役御免となったランタンが

たくさんあるそうです。

 

そんなランタンたちが、また活躍する日が来るかも、、、

得意の妄想が拡がります笑

 

 

昨年に引き続き、あかり展にお声かけいただいた

雅叙園のアートディレクターさんに感謝です。

 

 

その他、作家さん方が作った多数の作品を

照らす役割も今回いただだき、そちらに関しても

私なりに様々な工夫をして挑みました。

 

 ☆その辺につきましては

 別のコラムにてご紹介いたします。   以上