空間デザイン

築40年 リノベデザイン  _他1件 19

築40年、古民家でもなく、新しさも感じない、

そのような空き家が日本全国で増えているようです。

 

今回そんな築古戸建ての一部屋(リビング)だけですが

空間デザイン&照明デザインを担当させていただきました。

 

こちらが改修前のリビング・ダイニングです。

 

中間に壁がありダイニング+洋室となっていた

 

ダイニング

 

「思い切り、大胆にイメージを変えたい」とのご依頼。

 

思い悩んだ結果

あえて間取りを気にせず、この空間で過ごす

「新しいスタイル」

を提案することに決めました。

 

こちらが実際のラフ。乱筆ですが(ここには時間を掛けません・(言い訳です・・))。

 

 

 

 

 

壁を抜き、柱を生かす

柱にカウンター板を抱かせて浮かせる

板は本物の一枚板を使う

 

「カウンターの周りを子供が駆け回れる」

「テレビや家具を置かない暮らし」

「PCとプロジェクターをさっと置いて」

 

 

これを空間のコンセプトとしました。

 

 

そして、実際の仕上がりがこちら。

 

暖色(2700K)点灯時。カウンター上は間接照明を入れています。

 

自然光

 

カウンター上はオリジナル照明にて(コナラ+LEDで制作)

 

さりげなく新しい感じをイメージしました。全照明が調光可能です。

 

照明コントローラー(左) 4シーン設定可能。

 

 

また、

天井にはスマホでコントロール可能な

調光、調色の照明を採用しました。。

 

消灯した時には建築物の一部に見えるよう仕立てています。

 

 

 

 

 

 

 

 

カラー照明は使い方を間違えると

品を損なう恐れがあるため、工房で実験を重ねてから

導入させていただきました。

 

発売直後の遠藤照明(SYNCA)を採用。

遠藤照明さんにもサポートしていただき

綺麗に納めることができました。

 

 

あとがき

始めてのリノベ案件、そして一部屋だけの空間でサインと

始めてづくしの今回でしたが、学ぶことが多くとても実のある経験となりました。

 

大金を掛けず、印象を変えるという前提のもと、

照明にメスを入れる前にやるべきことがたくさんある、ということに

あらためて気づき、今回は照明デザインは一先ず置いて、

空間デザインも一先ず置いといて、

「生活スタイル」から考えていきました。

 

 

結局のところ照明は、そのスタイルを叶えるための手段であればよく、

主張をしすぎず、役割に徹することが大切なんだと、

本件を通じて実感したのでした。

 

そんなこんなも、数年前から関わらせて頂いている

舞台照明の感覚が、建築系の仕事にも影響しているのかも、、と

思ったりしています。

 

同じ照明でも、舞台・建築・プロダクツと様々。

根源的な感覚や空間バランスなど、良いところは

どの分野でも通じるのかなと感じております。

 

 

それにしても、近年の照明器具の進化はすごいですわ。

年々、新しいものを拒みがちになってきている私ですが

今回の遠藤照明さんとの関わりから新たな刺激をいただき、

閉じていてはいかんぞ! と自分に喝を入れたのでした。

 

 

おしまい。

 

 

 

 

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