光と想いの共振

葛藤の先に見えてきたもの 5

【嶋浦さん創作ブログ vol.7】 2015.5.17

 (今回も嶋浦さんご自身からの投稿です。)


早くも前回から2ヶ月が経ちました。
一つの生活が終わり、新しい生活が始まる時期でしたね。うちのアルバイトさんも
何人か旅立ち、また何人か新しい仲間が入ってきてくれました。
各々、それぞれの希望を持ちながら。
 

 
さて、制作の話をまたさせていただきたいと思います。
前回の記事を自分でも読み返しながら改めて振り返ってみています。
そうすると、自分の中に入った経験からなのか、
 
「あぁ、当時はその気持ちの中にいたのか」
 
と、歩いてきた道の途中にいる自分に出逢えた気がしました。
少しでも前に歩いて行けてるのかな。そんな気がしました。
 
  
 
【早々ことは運ばない…素直に受け止めることの練習】

 

 


今回の一つ目は、心持ちの話。


前回の「やった、できたできた!」感を持って、プロジェクトの仲間に持っていきました。
 
内心「もういけるでしょ」という気持ちをほのかに抱きながら向かうと、
  
まぁーつっこみ入る入る笑。     ・・・有意義な時間でしたね。by管理人
 
 
この瞬間は、やっぱり少し怖さがあるんですね。
ちっちゃな自分の見栄や自信が、ぐさぐさやられそうな…笑。
 
でも、そこは自分本意になっちゃダメでした。
自分も客観視すること。使う人の目線を持つこと。
良いところは良い、悪いところは悪い。それを一度素直に受け入れること。
これは練習することだなと思いました。使う人の目線に立つ練習。
練習すれば、きっとできる。
 

                   ・・・そうそう、できるできる! 必ずできる~!!by管理人

 


【アイデアを「絞る」「壊す」「広げる」そして「抽出する」】

 

二つ目はデザインすることの話。

仲間の前に持ち込んだ時、自分の中では向き合って、アイデアを絞って絞って持っていきました。
だから、「もういけるだろう」という感覚があったのだと思います。
 
 
しかし、ここで多方面からのグサグサをいただきましたので、笑。
再度、「壊し」ました。そして、自由に「広げ」ました。


 
この作業は「伝えたいこと」「使う人目線」「距離感をもつゆとり」、そして「他人の考え」がとても必要でした。
一度壊して広げようとすると、もう、とりとめがなくなるように広がっていくんですね笑。
自分でも届かなくなってしまうような感覚。
 
アイデアに対してドアをオープンにして、とりあえず中に入れる。
我が家に興味がないアイデアさんには勝手にお帰りいただく。
残った方々とあれやこれや話し合う。そして形作る。
 
一度モノから離れる、近づく、どっぷりはまる、離れる…
選ぶ、絞る、広げる、核を離さない、向き合う…
 
色々ありました。
今まで味わったことのない沢山の感覚。言葉にするとなお、そう感じます。
 
 

 


【自分のモチベーションはなんなのか】


そして三つ目はモチベーションの話。


この0+1プロジェクトは、誰に強制されるではない、自分の意思で行っています。
なので、常に自分のモチベーションと向き合いながらの制作になるのです。
 
仕事をしてきて疲れる。休みの日は休みたい出かけたい。
普段がのんびり屋ですから、そんな気持ちもしばしばです。
 
 
そんな気持ちから「よいしょっと、やりますかね」って気持ちに持ち上げてくれること。
人それぞれあると思いますが、
嶋浦にとっては「家族」でした。
 
 僕は昔からじーちゃんばーちゃんっ子でしたが、最近ばーちゃんに言われました。
  
「あきおくんが楽しく仕事ができているなら、それでうれしいよ」
  
最近ちょっと物忘れが多くなってきているばーちゃん。

 

仕事は楽しくないんだ、と。やりたいことがわからないんだよ、と。
そうばーちゃんに話していました。
そんなばーちゃんが、ずっと想っていてくれてたように話していました。
  
あぁ
がんばろって
  
自分のやりたいことをやること。
それで自分が楽しく幸せになること。
我が家にとってそれは、
みんなの為に繋がることなんだと。
 
 
自分だけのためでは辛さが横たわります。
誰かのためになることは、よっこいしょって、力をくれるんだな。
 

29歳になって、結婚式にも全然呼んであげられないけど、
みんなが幸せになれるよう、歩んでいきたいです。

 

 

 

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今回もたくさん綴ってくれましたね。

デザインやものづくりへの思いの高まりが、ブログに乗り移っているように感じら

れるこの頃の嶋浦君です。それにしてもこの2ヶ月、色んなことがありましたね。

 

これまで積み上げてきた自身のデザインに対しての、仲間からの強烈なツッコミ。

自分が大切にあたためてきたものを、あっさりと否定されるくやしさ。

嶋浦君にとって、大変な出来事がたくさんあった2ヶ月だったことでしょう。

一見、意見を素直に聞いているようにも見えましたが、きっと内心は大変なことに

なっていたことだろうと想像します。

 

ご自身でも綴っておられますが、人の意見を大切にする姿勢、まずは受け止める

という心の持ちよう、とても素晴らしいですね。貴重な意見は一旦心で受け止めて、

時間をかけて咀嚼して、そして自分に必要だと思われる部分だけをゴクリと飲み

込めば良い訳ですから。その時はカッカしても、後で気づくことってありますよね。

 

意見をする側の心境としても、相手に耳触りのよくないことを知りつつ発言すると

いうことは、とてもエネルギーのいることだと思います。思っていることとは裏腹に

相手に都合のよい発言をする方が、場しのぎは楽チンです。どうでもいい相手に

わざわざエネルギーを使って、反論したりはしないですから。

 

このプロジェクトに参加いただいている皆さんは、強烈な個性をお持ちでキャラク

ターは皆違いますが、素直に意見すること、そして素直に人の話を聞くことに関し

ては同じ姿勢・視点を持っていらっしゃると感じています。とても素晴らしいこと

ですね。だからこそ、いい意味で言い合える、刺激し合って高め合る関係なのだ

と感じますし、日頃はなかなか聞けそうで聞けない他人の(仲間の)本音を聞ける

のだと思います。

 

嶋浦君は一人でデザインを進めていたときに比べ、視点が格段にシャープになり

ましたね。きっとご自身でも感じていることでしょう。自分がこだわっていたものから

一旦距離を置き、デザインを考え直したことがありましたが、殻を破って進んだ先

から、これまでの自分を振り返ると、何であんなに拘っていたのだろう・・・と思うこと

ありませんか?(私はよくあります(笑))

 

それは拘りを捨てたということではなく、視点が広がったということだと私は考えま

す。自分だけの思い込み視点から、使っていただく方の視点に変わった瞬間かも

しれません。実際には二つの視点が行ったり来たりしながら、作り上げていくもの

でしょう。いずれにしても、仲間を通じてそれに気づき、前進できたことは、嶋浦君

の今後に必ず活きるものと思います。

 

ゴールまであと少し、気を抜かずに良いものを作り上げましょう。

他のメンバーも今とても苦しみながら、何かを生み出そうとしています。

是非、一緒に盛り上げて行きましょう!       by管理人

 

end。

 

 

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