コラボレーション

あたらしい祈りの形を探る 12

伝統技術や地場産業とのデザインプロジェクトが

増えています。

 

歴史ある技術や文化。一朝一夕には育たない伝統技術はもとより

地域に根付いた美しい素材もそれにあたります。

言うまでもなく、簡単に絶やしてはならない日本の宝です。

 

しかし、これらを未来に繋げていくには

新たなチャレンジも必須であり、価値観の変化に対応していかなければ

生き残ってはいけません。大手企業も、私のような零細も

本質的な課題は同じような気がします。

 

 

いわゆる”ものが売れない時代”

 

最近は地方産業を灯りを通じてサポートさせていただく

機会が増えて参りました。

 

プロジェクトに参画させていただく際に、

必ずお話しすることがあります。

 

「一発当てる」「即効性のある」デザインを目指すのではなく、

手に取っていただいたお客様に、新しいライフスタイルを

もたらすような、じわじわとそのものの本質が伝わるような

製品を、一緒につくりましょう、ということです。

 

表面上のデザイン開発をしてもすぐにライバルが出現し、

いずれは飲み込まれてしまう。

一発当たてるような狙い撃ち製品は、すぐに風化してしまう。

 

だから、じわじわと時間をかけて、暮らしに馴染んでいくような

気付いたらいつもそばに置いておきたくなるような

デザイン開発を心がけています。

 

簡単なことではありませんが、想像力と、コミュニケーションを

諦めなければ、新しいライフスタイルに繋がるデザインが

生み出せると信じてやみません。

 

写真は、仏壇業界の”新しい祈りの形を探る”

プロジェクトの中で、私が作ったものです。

 

もう少ししたら、仏壇の形も変わってくるかも知れません。